口腔外科
当院の歯科口腔外科
歯科医院と言えば虫歯や歯周病の治療のイメージが強いと思いますが、歯科の口腔外科では、スポーツや交通事故などでお口の周辺にケガをした時の治療も行います。また、口内炎などの口腔粘膜疾患の検査や処置も行っていますし、お口の周辺の神経性疾患への対応など、幅広い分野を扱っています。さらに、痛みや歯並びの悪さの原因となる親知らずがあった場合、抜歯をすることもできます。
このように、口腔外科ではお口の周辺の機能回復や外観の維持などを幅広く扱っています。
口腔がん検診
口腔外科では、口腔がん検診も行っています。
がんは早期に発見するほど治療しやすいですからぜひ検診をご利用ください。
また、お口の粘膜部にできた炎症などは、時間の経過とともにがん化することがあるので、できるだけ放置せず、ぜひ当院にご相談ください。
-
口腔がんの症状とは
口腔がんは、初期だと自覚できる症状がほとんどありません。
そのため以下症状が出ている際には、すでに進行している可能性があります。- 痛みがある
- 飲食物がしみたり違和感がある
- 首のリンパ節が腫れる
- 口内炎が数か月間治らない
-
こんな見た目の変化はありませんか?
- 粘膜の赤み(発赤)がある
- ただれ(びらん・潰瘍)がある
- 触ると硬い(硬結)
- しこり(腫瘤形成)がある
- 口の中の痛みしびれ感
- 食べ物が噛みづらい
- 飲み込みにくい
- 発音しづらい
- 顎や舌を動かしにくい
歯の抜歯(親知らず)
当院では親知らずの抜歯も行っています。
親知らずの抜歯では、歯肉の切開や骨を削る工程がありますし、時には歯の根を割ることもあります。このように、他の歯の抜歯とは異なる要素が多いので、高い技術と経験を必要とする治療なのです。
抜いたほうがいい親知らず歯のケース
-
痛みや腫れがある
親知らずによって痛みや腫れがあれば抜歯を検討します。親知らずは最も奥に生えるのでケアがしにくく、虫歯や歯周病から痛みや腫れを伴う例も多数あります。
-
歯並びへの悪影響
親知らずは横向きや斜めに生えることがあります。すると周囲の歯を押して、歯並びに悪影響を与えることがあるので、このような場合は抜歯の対象となります。
-
手前の歯を溶かしている
親知らずの生える向きが悪いと隣の歯を強く押すことがあります。これによって押された歯の根は吸収が進み、溶かされていくことがあります。
-
嚢胞などの原因になる
親知らずは、含歯性嚢胞(埋伏歯の歯冠を含む嚢胞)など嚢胞の原因となり、感染を起こすことがあります。また腫れを起こすこともあるので注意が必要です。
歯ぎしり・食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、自覚は無くても多くの人が行っている行為です。特に問題ない場合もありますが、歯ぎしりや食いしばりの力が強いと、歯が割れたりすり減ったりするリスクが上がります。また、歯を支える骨にダメージを与えて、歯が揺動し始めたり、悪い場合歯を失ったりすることにもなります。
そのため、早めに治療すべき歯ぎしり・食いしばりも多数あるので、ぜひ放置せずに当院にご相談ください。
歯ぎしりや食いしばりは以下の3種類に分けることができます。
歯ぎしり・食いしばりの種類
-
グライディング
ギリギリと力を入れて歯をすり合わせる動作で、いわゆる「歯ぎしり」です。眠っているときに無意識で行っていることが多く、歯の摩耗の原因となります。
-
クレンチング
力を入れて噛み合わせる状態で、いわゆる「食いしばり」です。グラインディングのように音が出ないので周囲の人からも気づかれにくい特徴があります。
-
タッピング
歯をカチカチと細かく噛み合わせるタイプです。グラインディングやクレンチングより症例は少ないですが、歯や顎にダメージを与えるので放置しない方が良いでしょう。
歯ぎしり・食いしばりの治療法
歯ぎしりや食いしばりのダメージを防ぐために、マウスピースを装着する方法があります。歯ぎしりや食いしばりの力でマウスピースは摩耗しますが、歯や歯の神経、歯を支える骨などがダメージを受けると回復できないので、マウスピースでダメージを引き受けるのです。
顎関節症
顎関節症になると、顎の関節や顎を動かす筋肉に異常が起こります。それによって顎を開閉するときに異音がしたり、口が開閉しにくくなったりしますし、痛みも生じます。
軽症の場合はいつの間にか症状が消えることも多く、特に治療を必要としないケースもあります。しかし、重症化して口の開閉が困難になったり痛みが激しくなったりすることで、会話や食事などの日常生活に支障をきたす例もあります。
そのため、顎関節症は放置せずに、ぜひ当院にご相談ください。
こんな症状があったら要注意
- 口を開く時にあごが痛い
- あごを動かすと音がする
- 口を大きく開けれない
- 口が閉じづらい
- 噛み合わせが変わった
- 頭痛・首や肩こり・耳の痛み・耳鳴りなど
顎関節症の治療法
顎関節症に対しては、痛み止めや筋弛緩剤などの薬剤を使う方法や、マウスピースを使ったスプリント療法、リハビリテーション療法のほか、薬剤注入や関節口腔内洗浄などの複数の治療があります。
患者様の状態によって何が適切かを判断する必要があるので、まずは症状をしっかりとお伺いし、ていねいに検査診断を行います。
スポーツマウスガードの作製
スポーツ中は転倒や衝突などでケガをしがちですし、強く歯を食いしばる動作で歯や歯ぐきに負担がかかります。
当院ではプレイヤーの脳や身体、お口の中を守るためのスポーツマウスガードを作製しています。防御だけでなくパフォーマンスアップにも役立ちますので、まずはお気軽にご相談ください。
スポーツマウスガードの効果
-
外傷・裂傷の防止
スポーツマウスガードはゴム状の柔らかい素材で上の歯全体を覆います。そのため、歯や唇、舌や頬、顎の骨や関節をダメージから守ります。
-
瞬発力を向上
スポーツマウスガードは身体をリラックスした状態で維持してくれます。それによって集中力を高め、瞬発力を引き出しやすい状態を作ります。
-
脳震盪の発生率を軽減
頭部に衝撃を受けると脳震盪を起こしたり、ケガをしたりすることがありますが、スポーツマウスガードは頭部を守ることに役立ちます。
スポーツマウスガードの装着を義務付けされている競技
ボクシングやキックボクシング、空手道やテコンドーなどの格闘系の競技では、マウスガードの着用義務がルール化されていることが多いです(加入連盟などで異なる場合はあります)。また、ラグビーやアメリカンフットボール、アイスホッケーやインラインホッケーのほか女子ラクロスなどの衝突や身体接触の可能性が高い集団競技でも、マウスガードの装着を義務化する連盟や団体が増えています。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に呼吸の停止や低下がある疾患の総称です。厳密には10秒以上の呼吸停止が7時間の中で30回以上起こることや、1時間当たりの無呼吸、低呼吸が5回以上起こることなどの定義があります。
呼吸の停止や低下があると、脳が酸欠状態になって睡眠の質が低下します。日中の眠気なども問題ですし、不整脈や心筋梗塞、高血圧や脳梗塞などのリスクも上がるので注意が必要です。
以下のような症状があれば、ぜひ当院にご相談ください。
-
夜間の症状
- いびきをかく
- 目が何度も覚める
- トイレに何度も行く
- 寝相が悪い
-
昼間の症状
- 強い眠気が続く
- 倦怠感や頭の重さがある
- 記憶力、集中力の低下
睡眠時無呼吸症候群の治療法
マウスピース治療
就寝時にマウスピースを装着することで、気道を確保し呼吸をしやすくします。
装着するだけなので身体への負担は少なく、いびきの改善にも役立ちます。携帯もできるので旅行や出張先でも使えます。ただし、歯周病が悪化している場合などはそちらの治療を優先することがあります。
歯列矯正
歯列の乱れや顎が小さいことなどが睡眠時無呼吸症候群を起こすこともあります。そのため、矯正治療が睡眠時無呼吸症候群の治療として有効な例も見られます。
紹介も受け付けております
マウスピース治療においては、歯科だけではなく、耳鼻咽喉科などからの紹介も受け付けています。
紹介状をお持ちになったうえで、ご連絡をお願いいたします。